

バイクに限らず、モータースポーツは走る場所がなければ楽しめません。当時はモータースポーツが社会に認知されていないこともあり、バイクも四輪も乗る場所がどんどん失われてゆく状況でした。
そんな時、開催地としての岩手に出会ったのは実に幸せなことでした。トライアルのように生活圏で行われるモータースポーツには地元の理解が不可欠ですが、第一回大会の参加ライダーたちは普代村の橋に掲げられた「歓迎・イーハトーブトライアル」の横断幕にいたく感激したものでした。
トライアル車は73年、74年に日本の4メーカーから一通り出揃いましたが、トライアル人気が思うように伸びなかったため、乗りやすくて手ごろな価格のモデルはなかなか出てきませんでした。当時の外車は優れた点はあるものの、信頼性が低い割には価格が高すぎ、一般のライダーが手を出せるものではありませんでした。
あれから31年がすぎ、今の状況と当時を比較すると、関係者の方々の努力のおかげで、夢のように良い条件が整っていることに感謝せずにはいられません。
いまでは出光イーハトーブトライアルは岩手に根付いたイベントとなり、私たちが「お庭を走らせてもらってありがとう!」の気持ちを忘れないかぎり、毎回楽しく走ることができる状況になっています。
参加車両も、出光イーハトーブトライアルが開発の舞台となったスコルパTYS125Fをはじめ、優れた外国製マシンがずらりと揃っています。
つまり、当時の私たちが望んだ状況はすでに実現しているのです。その上、参加人数も当時では考えられないほど増えています。
この幸せな状況がずっと続くように…つまり、これが今後の出光イーハトーブトライアルの目指す方向そのものです。
・・・というわけで、これからはファミリーが揃って出光イーハトーブトライアルに参加しやすくなり、「夏は岩手で過ごす・・・」が、ライフスタイルになりそうですね。